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少子化と愛国心

少子化と愛国心は深い所で一つに繋がっているように思う。子供を安心して産み育てることが出来る環境が整っていれば、そして子供をこの国で産むことに強い喜びを実感出来れば、こんなに極端な少子化は起きていないだろう。そういう国であれば、誰も強制しなくても、口にすることもなくても、人々は自然にその国を愛せるだろう。



少子化は、企業ベースで言えば、実力主義・成果主義の名の下、正社員には今まで以上の過酷な労働が強いられ、またその正社員になることさえ叶わぬパート採用の激増が、特に若い人達に負担となって、子供を産み育てることへの経済的・肉体的・精神的自信や意欲の喪失につながっていることが大きいそうだ。企業が目先の利害に囚われないように、政府がそこで働く若い層を支える政策を色々考えるべきだろう。

また、年金問題、格差問題、等々を考えると将来に希望が持てない。不安要素が多すぎる。自分の将来さえ覚束ないのに、そう簡単に子供を産む気になれないと逡巡するのは当たり前の気持ちのように思える。

更に、命の大切さ、心の大切さを見失って、物質的豊かさを求めて生活の苦労を求めないという精神的荒廃もあるだろう。社会全体が余裕を失っている中で、そのストレスから虐待しないという自信も持ちにくいかもしれない。

あらゆる面で愛することの難しい国になっているから、そこで子供を産む気も薄れてしまうのだということを、政治家はもっときちんと見るべきだ。そして、子供を安心して育てられる設備、政策等の抜本的対策を真剣に考え実施して行かなければならない。

そんな時に、第三子からは1万円の育児手当を第一子、第二子にまで一律に拡大するという。何てバカバカしい政策だろうか。勿論、そのお金が大きい意味を持つギリギリの生活をしている家庭もあるだろう。そういう家庭に限って支給すればよい。

だが、今の格差社会、若い夫婦でも5,600万円する車を購入し、億ションに住んでいる夫婦だっている。そんな夫婦がそれ位のお金を貰っても何の意味も無い。そのお金はどぶに捨てるようなものだ。

普通はそんなに裕福でないとしても、育児手当をもらえるようになるから子供を産むなんて夫婦が居るだろうか。居たってごく少数だろう。彼らが抱えている不安はそんな短期的なことでも、些細なレベルでもない筈だ。

貰えれば有り難いだろうけど、大半は何処に消えたか分らない感じで使われてしまう金額だろう。贅沢品の購入に使われることもあるかもしれない。しかし政府がその為に使う金額は、膨大な金額になる。一般の人がおいそれと作ることも使うことも出来ない金額だ。

それだけお金があれば、社会事業や政策の実現にまとまった形でもっと有効に使える筈だ。そういう政策を思いつかないから、いや、真剣に考えていないから、こういう安易な税金の使い方を平気でする。野党も要求する。少子化は過疎地のワーキングプアの問題の根底にあるという。もっと真剣に取り組んでもらわなければ、どうにもならない。

政府のお金は個々の人間で賄えない規模だからこそ、意味がある。それを細切れにばらまいて少しでも解決になると思っている政治家の頭は一体どうなっているのだろうか。納税者はそんなことの為に税金を納めているのではない。それ位なら、直接、自分の子供(居なければ甥や姪、近所の子)に上げた方が、直接感謝してもらえるだけましというものだ。

by bs2005 | 2006-12-22 05:55 | TON同盟  

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