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「ファースト・ネームで呼び合う仲」

日本の番組などを見ていると、時々こういう評し方がされているのを聞く。相手はこんなに偉い人なのに、その偉い人と彼(または彼女)はファースト・ネームで呼び合う仲だという感じで。

よその国は知らない。またアメリカでも西部と東部では大分違うとも聞いている。でも、カリフォルニアでは初対面からファースト・ネームは当たり前のことだ。ファーストネームで呼び合っているからと言って、何も意味しない。だから、そういうことでその関係を評価するのは止めた方が良いと思う。



大学などでクラスを取ると、先生は最初に自己紹介で、ファーストネームを言い、それで呼ぶように言うので、二十歳未満の若造もれっきとしたプロフェッサーの称号を持つ年配の先生をそう呼ぶ。

職場などでも上司や雇い主をファーストネームで呼んだり、日本の方には想像もつかないかもしれないが社長や取引先などまでそう呼ぶこともある。100%ではないが、珍しいことでは全然ない。ファーストネームで呼ばない方が圧倒的に少数派だろう。

テニスの友達でも、ラストネームを知らない、もしくは覚えていないのは結構居る。かなり親しい感じなのにその人の友達のラストネームを聞くと「知らない」とか「何だっけ?」なんて、日本人の私には仰天の答が返ってくる。むしろ、ラストネームを覚えてもらっているとか、スペルを書けるという方がはるかに中味の濃い関係なのだと思う。

何度も書いているように、アメリカは多民族の国で、敵意を持っていないということを示すことが大事な要素になっている。従って、親しさを誇示したり、気さくな関係を印象づけようと躍起になっているようなところがある。もうそれは骨の髄まで染みこんだ感覚で意識してやってはいないのだろうけど。

ファーストネームもそういうことなのだと思う。敬称で呼びそうになる相手を押しとどめて、ファーストネームで呼んでもらいたいという時、社会的地位が高ければ高い程、その人は「自分はえらぶった所のない平等感覚の染みこんだ人間だ」という感覚に酔っているようにも、そういう自分をアピール出来て得意気に見えるときもある。

だからと言って、相手がそう言う前にいきなりこちらからファーストネームで呼んではいけない。相手のそういう見せ場(?)を奪っては失礼でもある。どう呼んでいいか分らないときは、相手に確かめた方が良い。たまに敬称つきのラストネームで呼ばれることにプライドを持っている人もいるからだ。

ファーストネームでと言われても目上の人をそう呼ぶのに抵抗があって、敬称で呼び続けていたら、相手に「自分が非民主的な遅れた人間に見られる。お願いだから敬称で呼ぶのは止めてくれ。」と言われたという話も以前聞いたことがある。

ただ、子供が友達のお母さんとか学校の先生をファーストネームで呼ぶと、まともな親はぴしりと言う。敬称で呼びなさいと。たまたま友人の子供に初めて会ったとき、その友人に改めて私のラストネームを訊かれた。アメリカ人には発音しにくい私の名前を彼女は何度か練習してから、自分の子供に「ミセス〇〇よ。」と紹介した。その子供にそう呼ばれて何だかこそばゆかった。

by bs2005 | 2006-10-05 04:36 | 日米雑記  

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