『血脈』(佐藤愛子著)より

 
「善人とか悪人とか、バカとか簡単に決めるもんじゃないんだよ。簡単に裁いてはいけないんだよ。裁いてしまったら、もうその人を理解するということは出来なくなるからね。」

「世の中にはね、ハッチャン。苦しむ人と苦しまない人がいるんだよ。苦しむ人は不幸で苦しまない人は幸福かというと、必ずしもそうではないんだなあ。苦しみはないに越したことはないようなものだけれど、、いや待てよ。いや、やはりこういうことがいえまいか。人間、苦しまないよりは苦しむ方がいい。なぜというとね、苦しむことによって見えないものが見えてくるからだよ。」

「一番の罪はね、何も感じないことだよ。鈍感ということだよ。ハッチャン。」


          

*注 ここでハッチャンと呼びかけられているのは、サトー・ハチローのことです。
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by bs2005 | 2005-12-27 14:38 | 忙中閑の果実  

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