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コメント、TBその他および毎日の放射能汚染情報について

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<ご参考までに> 

全国のリアルタイム放射線量マップ(速報版)
全国の放射能濃度一覧
全国の水道の放射濃度一覧
全国の雨の放射能濃度一覧
全国の食品放射能濃度一覧←これで見るとそもそも日本の基準はEUの乳児基準とかなり違います。乳幼児をお持ちの方は野菜を食べさせるときに必見の資料だと思います。

詳細

# by bs2005 | 2012-12-31 23:24 | メッセージ  

暗闇の中から見えてくるもの

暗闇に慣れなければいけません。暗闇の中では最初は何も見えません。でも暗闇に目が慣れれば、道は必ず見えてくるのです。

ドラクロワ 12月16日放送で紹介されていた韓国・京仁女子大学のイ・エラン教授は北朝鮮出身。上記はその彼女の言葉です。

14年前のこと。その数年前に父親が体制批判の文を書いたことが官憲に知られ、自分にも危険が及ぶのは避けられない、脱北しか生まれたばかりの息子を守ることは出来ないと判断した彼女は、決死の脱北を覚悟します。熱烈な愛国者の夫には相談できず、夜中に生後4ヶ月の子を背負って、そっと家を出るというたった一人での決断でした。

真夜中に国境の川の流れに足を取られながら、一人息子を背負って進みますが、生後間もない赤ん坊、いつ泣き出してもおかしくありません。泣き出したら、国境警備の兵士に見つかって殺されるという恐怖の中で、赤ちゃんは不思議なことに首まで浸かる冷たい水の中でも、すやすやと熟睡して泣き出すことはありませんでした。

それが奇跡のように思えた彼女、「この子は、生きる運命だ」と確信して、それを支えに必死の思いで渡り切りました。それから、三ヵ月後にやっとたどり着いた韓国でしたが、待っていたのは夢に描いた生活とはかけ離れた差別に苦しむ生活でした。訛りですぐに北出身と分かってしまい、脱北者ということで仕事ももらえませんでした。脱北者に対しての様々な偏見がありました。

やっともらえたトイレ掃除の仕事を一日12時間強、睡眠は2時間だけで、その上新聞配達もという苛酷な生活をしても、ほんの少ししか収入は得られず痩せ細っていく息子。そんな中でも必死に頑張って見つかった保険のセールスから道を切り開き、そのコミュニケーション能力を見込まれ、大学教授への道を勧められ、働きながら大学に通い、ついには大学教授になりました。

現在は脱北者の支援活動を行い、昨年、米国国務省主催の「勇気ある国際女性賞」を受賞し、時の人になったという彼女の言葉は、とても力強いものだと思いました。

原発事故のおかげで遅々として進まない復興、政治のていたらく、経済の低迷、あれだけの事故にあいながら、一向に脱原発の足がかりすら出来ていない、、等々、一向に希望が見えてこない日本は、遠くから見ていると、暗闇の中に居るように見え、ただただ辛い思いになります。

被災地の人々もその行く末を思うとき、暗闇に突き落とされるような思いの方が少なくないのではと思うと心が痛みます。そんな中で出会った彼女の言葉です。

今、私達はこの暗闇を受け入れ、しっかりと見据え、目をこらし、その中から見えてくるものによってしか、真に救われることはないのかもしれません。

暗闇の向こうに祈りをこめつつ、、、。皆様、よいお年をお迎えください。

# by bs2005 | 2011-12-31 08:23  

「風評被害」という言葉による風評被害

子供を放射能から守ろうとする人々の必死な思いに対して、マスコミを先頭に盛んに「風評被害」という言葉が使われる。

被災地の食料を食べることがあたかも被災地を守るかのような論調で、それを避けることがまるで被災地の人々への同情が足りないことのように、キャンペーンが張られる。

放射能で汚染された食料を食べることが被災地を助けることではない。そういうものを東電と政府が買い上げて、被災地の農家を支えること、それが正しいあり方だ。農地の除染、保証、それが政府のやるべきことであり、マスコミが強く求めるべきことである。こんなキャンペーンの片棒をかつぐことではあってはならない。

風評被害というのは、根拠のないことを元にした被害だ。人々が被災地の食料を避けるのは根拠の無いことではない。そもそも、国が決めた暫定基準というのが信じられない程、高く緩いものであることは、諸外国の多くの専門家が色々の場で指摘している。

EUでは乳幼児の基準がある。日本ではそれすら無い。そして暫定基準というのが、そもそもめちゃくちゃに高い。昨日もベルラーシの専門家がそういう発言をしている。日本同様、チェルノブイリの被害を受けた地域で設定されている基準と比べてもべらぼうに高い。日本の暫定基準値というのは、子供を守ることを全く考慮に入れていない国際的には愕然とされる高さの犯罪的基準である。

その基準で合格したから安全というのが、そもそも全く根拠が無い。正当な不安を元にして、子供を守ろうとしている人々を「風評被害」という言葉でひっくるめて、基準値そのものを一向に見直そうとしない政府、マスコミこそが、風評被害という言葉で、親たちの不安を根拠のない不当なものに仕上げる風評を広げている元凶に他ならない。最近は暫定基準値以下である=安全であるような風評も盛んに発信している。

政府もマスコミも、何故国際的に指摘されていることを知らん顔していられるのか?

最近、怒りと絶望で記事を書く気を殆ど失ってしまった私だけど、政府とマスコミが生み出す風評と日々闘い、子供たちを守ろうと必死でいる日本のお母さん達の頑張りを、ただただ応援する気持ちで一杯だ。

# by bs2005 | 2011-10-13 00:23 | 異論・曲論  

スティーブ・ジョブズを偲んで

三年半ちょっと前にあぞーれすさんが教えてくださった素晴らしいスピーチという記事の中で、ご紹介したスピーチですが、改めて、、、、。


続き


”Stay hungry. Stay foolish.”

# by bs2005 | 2011-10-07 08:24  

カレル・ヴァン・ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』より

この間、私が記事で書いたり、古賀さんが本で書いたりしてきていること、原発問題の本質的問題ーつまり日本の構造の問題を鋭く抉り出していると思いますので、タコームさんが紹介して下さった彼女のサイトから一部引用します。

第1-1章 偽りの現実と閉ざされた社会

30 市民とは何か

市民とは政治的に意味をもつ存在だ。市民とは、自分のまわりの世界がどう組織されるかは自分の行動にかかっていると、おりにふれてみずからに言い聞かせる人間である。市民はつねに、社会における自分たちの運命について理解を深めようとつとめる。

市民にとっては、自分がどのような状況におかれているか、その現実を知ることが決定的に重要だ。変えるべき対象について正確に知らなくては、変えようがないからである。

31 日本では民主主義は可能性に留まっている

ここで、もう一つの概念を理解する必要がでてくる。「偽りの現実(false reality )」という概念である。

日本では民主主義はまだ実現していない。いぜんとして可能性にとどまっている。そして、私の言う偽りの現実が人々の頭からかたときも離れず、おそらく日本に民主主義が生まれるのをはばむ最大の障害となっている。」

38 「しかたがない」について

「しかたがない」と言うことは、政治的な主張である。

...「しかたがない」というたびに、いま自分が問題にしている点を改めようとする試みが、すべて失敗に終ると言っているのに等しいからだ。こうして、変革をもたらそうとする試みはいっさい成功しないと考えるよう、他の人々に勧めていることになる。

...「しかたがない」というひとことの力で、日本人を政治的に閉じこめる檻の格子はしっかりと閉ざされる。..もっと自分通りに生きたいと考えるなら、「しかたがない」という一句を自分の辞書から追放したほうがいい。しかし、そうするためには、まず勇気が必要だ。...」

43 公式には民主主義国である日本が、なぜこれほど官僚に支配されつづけているのか

--これは、日本の市民がつねに自問すべき最大の問題である。なぜなら、官僚は選挙で市民に選ばれたのではなく、市民の選んだ代表によって任命されたのでもないからだ。官僚は、政府の省庁につとめているというだけで、権力を手にしている。

彼等がこれらの省庁に入れたのは、たいていの場合、東大の入学試験に合格できたからにすぎない。彼等は、国家の運営に必要な英知を東大で吸収できたとでもいうのだろうか。そんなはずはない。東大にしても他の有名大学にしても、政治についてはずっと以前からひどく時代遅れの教育機関になっているからだ。このような遅れた環境のなかでは英知は育まれない。」

# by bs2005 | 2011-08-24 15:17 | TON同盟