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アノネ、、、、(息)

『24 ファイナル・シーズン』を見ている。特に面白いと思っているわけでもないけれど、「ながら」が癖なので、ヒアリングの訓練などという言い訳をしながら、テレビをつけて、いい加減に上の空で見ている。

それで詳しい筋を理解しているわけでもない。今、アメリカが一番恐れていることの一つ、テロリストに核が渡り、それがアメリカ本土に使われるという脅威をそのままファイナル・シーズンの筋にしているということ位しかわかっていない。最後を飾るに相応しいテーマと思っているのだろうか?

シリーズの初めの頃は、テロリストの手に渡りそうなのを何とか食い止めようと必死だったけれど、色々のどんでん返しでついに奪われてしまった。その時に、CIAの責任者が女性大統領に言った言葉。

「テロリストに核が渡ってしまいました。取り返すために最善の努力をしますが、マンハッタンの安全はもう保証できません。」

それを聞いて「オイオイ、何を呑気な」と思う。核が渡ったら、マンハッタンなんて狭い範囲で済まないだろうに。どんなに小さな核兵器だとしても、、。大統領と側近達は、この事態に即して、ニューヨークの市民に動揺を与えてはいけないから緘口令を守るように、なんてことも言っている。核攻撃を受けたらアメリカは経済的にも社会的にも今のアメリカと同じではいられない、なんて言っている。そんなレベルのものか?!

30年以上前にテレビでアメリカが核攻撃されるというSFドラマがあった。その被害と来たら、空爆程度のものだったので呆れたのだけど、30年経っても大して認識は変わっていないようだ。『24』では相変わらず、やたらと緊迫した雰囲気をかもし出しているのだけど、こちらはすっかり白けてしまった。

アノネ、、、、核ってそんなもんじゃないノヨ、、、お願いだからもっと真剣に核の現実を見てヨネ、、、、(息)
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by bs2005 | 2010-03-30 13:50 | 日米雑記  

オバマの演説にあって日本の政治家の演説に無いもの

先日、アメリカで揉めに揉め続けた国民皆健康保険法が成立した。まだまだ前途は多難だし、揉め続けているのだけど、ほんの二ヶ月位前は、マスコミも、もう成立は無理だろうと匙を投げていた感がある。

その頃、オバマは「自分はあきらめていないし、成立が無理だとも思っていない」と言って果敢に市民集会などのキャンペーンに動いていたけれど、市民集会も反対勢力が多く押しかけていたし、そう見込みはありそうに見えなかった。八方塞りの感が強かった。

それがここの所、急展開して成立するかもという勢いになってきても、皆最初は、半信半疑。ぎりぎりまで本当に成立するのか?という感じだったけれど、見事にオバマはやってのけた。この法律の中味自体、1000ページ近いもので普通の庶民で本当に内容を熟知している人は殆ど居ないだろう。報道陣や政治家を見ていても、どこまで熟知しているのか怪しいものだ。ちゃんと詳細をかいつまんで説明しようとする人が居ない。成立するかどうかの政争ばかりが扱われて、肝心の中味が具体的に詳細に論じられることが殆ど無い。

だから内容そのものに関してはっきり言ってよく分からない。現在の余りにも多くの人が保険に入れず、病気になっても治療を受けられない状態、自己負担で保険に入ろうとしたら夫婦で月額10万円以上は軽くかかってしまう現実、それが放置されたままで良い筈はないけれど、今度の法が長い眼で見て本当に国民の為になるものかどうかよく分からない。

それでも、あの絶望的な状況からここまで辿りついたオバマの指導力と意志の強さには脱帽した。それで調印の日の報道も初めから終わりまで全部見た。オバマの演説やそれを聞く人々の感動ぶりは、何しろアメリカで初めての国民皆保険という悲願がかなっただけに、すごいものだった。

そしてその時の演説の中で、オバマはここに至るまでの道のりの困難さとそれを支え、前進させて来た人々の健闘ぶりに触れ賞賛すると共にこんな風なことを言った。

私達は困難に立ち向かった時、その困難が大きければ大きいほど、より強い覚悟でそれを乗り越えてきた国民である。ひるまず立ち向かって乗り越えてきた国民である。私達の国の歴史はそういう国の歴史だ。不安や恐れに道を譲ることを断固として拒否してきた国民である。道がどんなに遠く困難でも、それが正しい道であれば、勇気と忍耐と犠牲を惜しまずにやってきた国民である。これが私達の誇るべき伝統である。これがアメリカである。私達の愛するアメリカは常にそういう挑戦を引き受ける国だったし、これからもそうなのだ。

今回の演説の正確な再現ではないけれど、オバマがよく言うこれまでの言い方を交えてまとめるとこんな感じになる。これを聞くと、アメリカ人でない私まで何だか感動して発奮さえしてしまう。オバマの演説が感動的な秘密はこんな所にもあるような気がする。アメリカの大国主義的傲慢さによって犠牲にされてきたような国、敵対してきている国からみたら、「いい気になるのもいい加減にしろ」というような自己陶酔的なものにしか聞こえないだろうとは思っても、やはり高揚してしまう。アメリカ人でなくても、せめてそのような人でありたいと思ってしまう。

翻って日本の政治家からこういうことを聞いた記憶が無い。「壊滅的な敗戦から立ち上がって勤勉さと実直さでひたすら前に向かってきた、驚異的忍耐力と精神性を持った国民である」とか、「世界で唯一の被爆体験の中から立ちあがり、平和憲法の下、世界の平和の先頭を切ってきた国民」とか「律儀さによって世界に貢献してきた国」とか言っても良いところだ。かなりの誇張があったとしても、言うだけなら許されるのではないだろうか。

上記はあまりうまい例ではないけれど、政治的指導者には日本としての独自のよさ、誇りにするべきものを明確に提示しようとする姿勢が欲しい。多少、オバマのように自己陶酔的ないい気なものだって、その目的が果たされるならば構わないのではないか。自分達の国に誇りと夢と希望を与える(特に若い世代に)、そういう意図を明確に持った演説を聞きたいものだ。

安部さんの「美しい国 ニッポン」も志としてはそんな意図があったのかもしれないが、あまりに空疎で説得力が無かった。オバマのように、圧倒的説得力を持ってそんなことの出来る政治家、私達日本人が何者であるかを指し示すことが出来るようなスケールの大きい政治家の出現を私は渇望する。
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by bs2005 | 2010-03-28 00:23 | 異論・曲論  

やはり、ミフネは凄かった!

アグネス・チャンや最近の話題の人、鳩山総理が留学したことでも知られるアメリカの超一流大学、スタンフォードのある大学町パロアルトにスタンフォード劇場という古い劇場がある。数年前にStanford Theatre Foundationという非営利団体の運営に代わり、一時改装のため閉鎖したけれど、また再開して古い名画を上映している。

その劇場が2月24日から3月30日まで6週間にわたって、黒澤明特集をやっている。全部で18作品を上映するという入れ込み方だ。

私は黒澤作品は『七人の侍』と『八月の狂詩曲』しか記憶に残っていない。他にも観たのかも知れないが、世界のミフネ、世界のクロサワという評判を実感として感じたことは無かった。そんなに凄いかな~?という感じ。この企画にもそれほど興味は湧かなかったけれど、オットが観たいというので付き合った。

二本立ての内、最初に見たのが『天国と地獄』(1963)(”High and Low”)、二つ目が『生きものの記録』(1955)("I Live in Fear")、一本目と二本目の間にパイプ・オルガンが舞台にせり上がってきて、演奏者は観客に背中を向けた形で数曲演奏する。これもなかなか良い。劇場も私の大好きな映画『ニュー・シネマ・パラダイス』に出てくる古い映画館の懐かしさがある。観終えた観客の多くが心をこめて拍手する。それも気分が良い。

『天国と地獄』は今までの三船やクロサワのイメージも期待も特に裏切るものではなく、まあ、こんなもんでしょうという感じだった。驚いたのは二つ目の方。タイトルさえ知らなかったのだが、三船はこの中で水爆の恐怖に脅え、ゼロからたたき上げて成功に導いた自分の事業をかなぐり捨て、猛反対する子ども達や孫達を巻き込みブラジルに家族一同で逃げようと画策するエキセントリックな老人を演じる。その演技が素晴らしい。顔をゆがめて背中を丸めて歩くいかにも頑迷そうな老人が三船だとはしばらく気づかなかった位だ。もの凄い存在感がある。

これでハマッテしまって、次の週も見に行った。今回は『悪い奴ほどよく眠る』(1960)("The Bad Sleep Well")と『蜘蛛巣(くものす)城』(1957)("Throne of Blood")。前回と同じく、一本目はイメージも期待も裏切らなかったけれど、二本目の『蜘蛛巣城』(原作『マクベス』)で三船が見せた権力を奪い取ってから正気を失っていく主人公の演技が『生きものの記録』同様、素晴らしい。深みと厚みがある。迫力満点。

今まで三船は堂々として豪放でかっこいい主人公を演じる面しか知らなかった。(上記のウィキペディアによると実物の三船は豪放でそちらの方に近いようだが、、。)この映画祭で、三船の演技の幅の広さと厚さ、リアリティ、存在感の全てに感動した。やはりミフネは凄い!世界のミフネという評価は正しかった。黒澤の力無くしては彼の名演技も生まれなかったのだろうけど、黒澤よりもミフネに感動した黒澤映画祭だった。

今週の前半は『影武者』(Kagemusha)と『椿三十郎』(Sanjuro)の二本、後半は『白痴』("The Idiot")と 『どん底』("The Lower Depths")の二本を上演予定。左ト全と三船との絡みが面白いという『どん底』での三船の演技にとても興味があってそそられている。三週連続の二本立てはこの年ではこたえるのだけど、、。^^;
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by bs2005 | 2010-03-23 08:04 | 賛辞のあなた  

人を救うもの

rip-offで書いたように、車のディーラーやガソリンスタンドのぼったくりに散々カモにされてきた私だが、loaner(無料貸与車)で書いたガソリン・スタンドは全然違った。今どき、修理の間に車を無料貸与してくれるところなんて珍しい。そういう好意を見せてくれるところはやはり他とは違った。

その時貸してくれた車は大分埃だらけになっていて、前が見にくい位だったので、フロントグラスを洗うついでに車全体を洗って返した。洗っただけで、既に色があせているような車だったのでワックスを塗るところまではしていない。それだけのことなのに、そのガソリンスタンドのオーナーは感激してくれて、そこから良い関係が始まった。

ちょっと具合が悪かったり、不安があったりすると大丈夫かと相談に行く。何かの液が足りていないような時は、無料で足してくれたり、長距離のドライブに出かけるというと無料で簡単なチェックをしてくれたり、、、そんなことが度々。

今日も電気系統がおかしかったので寄った。置いていけば今日中に直しておくというので置いて行った。家から歩いて帰れる距離なので車が無くても過ごせる時は、私もロ-ナーを借りないで家まで歩いて帰るようにしている。

今日中と言っていたけど2時間もしない内に「出来た」と電話がかかってきたので、ジンジャーの散歩を兼ねて歩いて取りに行った。いくつかの部品を換えたけれど高額のものははないから、私が修理代を決めてくれればそれでよいという。それでは困るというと、「1時間以内の労働だから普通は120ドル(最低限)の労賃+部品だけど、他ならぬあなただから今日は部品も込みで50ドルにしよう」と言ってくれて、それで話がまとまる。

こちらでは、ぼったくりが当たり前のような車の業界、トヨタが最近槍玉に挙げられたけれど、大体、他も似たようなものという認識が普通だ。隙あればお客からお金を搾り取ろうとしている、そんな感じ。そんな中で、こういう関係を持てているということは何だか奇跡のようだ。

最近、めげることが続いていたので、こんな好意がやけに嬉しく、かさついた心が救われた気がした。70ドル+部品代のディスカウントが、私にとってどんなに大きなものだったか彼には思いも及ばないだろう。金額の問題ではない。そこにそんな人と人との関係があることが嬉しかった。改めて人を救うものは絆、と実感しながら家に戻った。
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by bs2005 | 2010-03-23 06:18 |  

瑞々しく軽やかな先輩たち

一ヶ月以上前になってしまいましたが、私のやや愚痴交じりの「伸び盛り」という記事に、『七十代万歳!』というブログをお持ちのヒサコさんから、こんなコメントを頂きました。

  伸びようとすれば、その時が伸び盛りでしょう。
  私は75歳半で「語り」を始めましたが、これぞ天職でしたね。”
  水を得た魚”状態です。生まれて初めて、ピタッと来るものに出会って精進しています。
  だから私も伸び盛り!!


私は60代に突入し、自分の記憶力・集中力の著しい低下は言うに及ばず、色々な面での老化に直面して、やれやれと思うことの多い昨今でしたが、75歳半で天職に巡り合うという言葉に新鮮な感激を覚えました。70代後半で「水を得た魚」、何て瑞々しい言葉でしょうか。75歳半と言えば、まだ15年も先、そんな先にそんな感覚に出会える可能性があると思うだけで、何だか勇気付けられ、慰められました。

この記事にはムイさんも「ははは 私もそう思っている能天気です」という軽やかなコメントも頂きました。ムイさんは私より少し年長らしいのですが、正確なところは知りません。いずれにしても、自分より年長の方々の瑞々しさ、軽やかさを見せて頂くと、自分も老け込んでいられないという気になります。

先輩!今後とも、これからやって来る日々に夢を与え続けてくださいね♪
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by bs2005 | 2010-03-22 12:06 |