カテゴリ:TON同盟( 125 )

 

バシー海峡の悲劇ーその1

バシー海峡は台湾とフィリピンのルソン島の間にある海峡である。ここにあの太平洋戦争の犯罪性を最も象徴的に表す悲劇が存在しながら、レイテやミッドウエーのような知名度はなく、『虜人日記』の著者、小松真一氏、『日本はなぜ敗れるのか』の著者、山本七平氏が提示するまでは、殆ど知られることもなかった。

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by bs2005 | 2006-04-05 04:05 | TON同盟  

"Hotel Rwanda"を見て

Netflixの評価で4つ星だったというだけの理由で、内容は全く知らないまま申し込み、数日前に届いたのを今日やっと見た。届いたその日にたまたま、テレビジャパンで、主演の人が来日したと言うニュースをやっていた。

素晴らしい映画であり、それこそ世界中の人が見るべき映画なのに、日本では未公開の為、公開を支援する運動もあったようだ。今現在、その成果があったのかどうか知らない。でも、世界中の人が見るべきこの映画を、日本人だけが知らないで済ませてしまったら、恥ずかしいことのような感じがする映画だ。

素晴らしいと書いたが、幸せな気分になれる映画ではない。辛く重い。しかし、見なければいけない映画だと思う。この映画の優れた点は、虐殺という悲惨なものを扱いながらも、その血生臭ささを直接見せつけるのではなくて、迫り来るそれへの恐怖、家族愛を通して間接的に表現しながら、しかし、平和の大事さをもっと直接に、観客に自分の五感に感じさせるように出来ていることだと思う。

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by bs2005 | 2006-01-09 15:03 | TON同盟  

戦争も変えられなかったもの

今回の滞在中、心に期していたことの一つが、40年近くもお会いする機会のなかった中学時代の担任の先生に会うことだった。先生とお会いして、過ごした時間は、珠玉の時でもあった。詳しくは、戻ってから詳しく書きたいのだけど、その時、先生が語られた言葉がある。

それは、あんな馬鹿な戦争を、あんな形で戦った日本人の本質は、今も少しも変わらずに、形を変えて、残っている。本質は全く変らない。あの戦争は、アメリカ人が日本人を殺したのではない。日本人が日本人を殺したのだ。それと同じものは、今でも、日本の根底にあり、それは、教育現場にも、出てしまっているというものだった。

先生に会う前日に、たまたま、私は、「日本はなぜ敗れるのか」という山本七平さんの本を読み始めていた。その本にも全く同じことが書かれていた。あの戦争の敗因を取り上げながらも、なぜ敗れるのか、という現在形の題名になっていることにも、それは示されているものなのだが。

あの戦争で露呈したものは何か、それがどのように、今の日本の本質として残っていて、いろいろの問題にあらわれているか、山本七平さんのこの本は、日本の義務教育の必読書にしてもらいたい本だ。多くの人に読んでもらいたい。そうでなければ、多分、日本は少しも良くならないように感じる。

この本に関しても、詳しくはアメリカに戻って、自分のパソコンで書けるようになったら、書きたいと思っているけれど、機会があったら、是非、是非、読んで頂きたい。そのことだけを、とりあえず言いたくて、今、これだけ書いている。日本人全員が読むべき本であると思う。
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by bs2005 | 2005-10-05 00:48 | TON同盟  

敗戦記念日に寄せて

小さい頃の「終戦記念日」の報道は生々しかった。戦争って怖い、嫌だと幼心に痛感したものだ。それが段々、日本が平和になり、豊かになり、となってくると風化というのだろうか。「終戦記念日」の報道も子供の頃程の切実さもない。見るこちらも少々食傷気味という感じになって来ていた。

それが、ここ数年はテロやらイラク戦争やらのせいだろうか、また、生々しいものとして感じられるようになった。広島、長崎の訴えにもかかわらず、広がって行くばかりの核兵器。 「日本があっさり降伏したように、核兵器を使えば、イラクも解決するのではないか、民主主義の実現の為には仕方ないのでは」などという討論を、こちらのラジオなどで聞くと暗澹たる思いに駆られる。

父母が戦争で青春を費やしていた事は、勿論、子供の頃から分かっていたけど、最近しみじみと、そういう辛い青春と必死の戦後を送って、自分達を育ててくれたのだなぁ、辛い日々が長かった分、もっと楽しい後半の人生を送らせて上げれば良かったのにとか、あの世代と比べると、自分達の世代はこんなに平和に楽しくやって来ているのに彼等はとか、その大変さへの理解が深まると同時に、父母への思いも、もっと深いものになってきた。

敗戦記念日というのは、昔の私にとっては愚かな戦争を始めた人々への怒りを新たにする日だったが、最近の私にとっては、自分の親を通じて、あの戦争に無理やり引き込まれ、命を散らした世代、助かってその後の大変な復興を支えてきた世代への、感謝の日という個人的な感情を含めたものに変わって来た。あの世代が味わった苦労は、どの国のどの世代にも、繰り返してはならないものだと思う。

原爆禁止の祈り空しい世界の現実だけど、原爆があれ以来、60年間も全く使用されていない、危機一髪のことはあれ、ともかく使われていないという事は、原爆の悲惨さを訴えてきたあの世代を中心とした努力が、満更無駄に終っていないのだとも思う。そういうことを含めて、改めてあの世代への感謝をささやかながら、ここで表わしたいと思う。

注:終戦記念日というと、あの世代の味わった苦しみ、無念さが薄められるような気がして、敗戦記念日と言いたくなる私です。
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by bs2005 | 2005-08-15 01:28 | TON同盟  

「土地が神聖なのではない。人の命が神聖なのだ。」

これはガザの撤退を支持し、撤退にあたるイスラエル兵士を支援してきたイスラエルの有名なコメディアン(名前も聞いたのですが、いつものように忘れました、、)の言葉です。

彼は、イスラエルとパレスチナの平和の為には、イスラエルのガザからの撤退が不可避だと、主張し続けて来た人だそうで、パレスチナの過激派によって息子さんを殺された後も、その主張を変えることなく撤退を支持し続けて来たのだそうです。

いよいよ撤退が迫った時に、彼が言ったこの言葉の崇高さに打たれます。イスラム圏とアメリカの対立、その歪んだ形でのテロは、根を探っていけば、イスラエル寄りの姿勢をアメリカが取り続けていたことにある事は、否応のない事実だと思います。この対立をいかに超えて行くかに世界の平和が大きく掛かっていることも。

人類共存の思想を創り出して行かなければ、人類の明日をも危ぶまれる時代の中で、イスラエル人、しかもパレスチナ勢力によって最愛の息子を殺された人から、こういう言葉が出される事の重さを皆が受け止めて行きたいものです。

今回の撤退が平和への力強い一歩となる事を切に祈ります。この人の殺された息子さんの為にも、双方の国の膨大な犠牲者達の為にも。
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by bs2005 | 2005-08-14 07:26 | TON同盟