雨、雨、降れ、降れ、母さんが、、、

子供の頃、よく馴染んだ歌がNHKの「みんなのうた」で流れていた。画面の中では、迎えに来てもらった幼児が嬉しそうに傘の中でお母さんを見上げて歩いている。途中で魚屋さんに寄って買い物をしたり、、。

この歌、何だか好きだったな~と思い出す。雨に濡れそうなときにお母さんが助けに来てくれる、それが好きな理由と漠然と思ってきたけれど、改めて、その歌、子供の表情、そこに流れている時間などを見ていると、お母さんが助けに来てくれてその後一緒に過ごす、その時間全部が素敵だったのだなと今更気づく。

思い起こしてみると、そんなにその経験は多くない。天気が怪しいときは、傘を持って出かける。思いがけなく雨が降った時だけだし、濡れて困るような降りの雨の時だけだ。それでも、雨宿りしていて、遠くに傘を持ってやってくる母の姿を見つけた時の嬉しさは覚えている。多くないけれど、その思い出は心を温める。

振り返って自分と娘達のことを思うと、迎えに行くときは大抵車だったと思う。さっと行って、さっと拾い上げて、さっと帰ってくる。あの童謡に流れるような濃密な時間は無かったように思う。ほとんど記憶に無い。幼稚園のお迎えは園の決まりで徒歩で行ったように思うけれど、元々来ると分かっている母親が傘を持ってきても、それほど嬉しくないだろう。

来ると思っていなかった母親が自分を助けに来てくれる、この意外性の嬉しさはこの歌の大きいポイントだと思う。私の娘達は一度でもそんなほのぼのした嬉しさの記憶を持ってくれているだろうか。不安だ。

最近の親子だったら、もっとそうだろう。お母さんは働きに出ていて迎えに行けなかったり、子供は傘を受け取っても、そのまま塾や習い事にあたふたと行ったり、あの童謡に流れているようなゆったりした時間はないだろう。軽くて使いやすい折り畳み傘をいつも持参という子供も居るだろう。

子供のときから何となく好きな歌ではあったけれど、改めて何て贅沢な幸せを歌った歌かと思う。迎えに来てくれた母も居なくなった今は、単なる好きな歌ではなく、胸がきゅんとなる歌になってしまった、、、。
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by bs2005 | 2008-11-24 04:56 | 待夢すりっぷ  

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