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『追いやられる日本』

潮田道夫著、毎日新聞社(1500円)

「驕れる者は久しからず」で書いたように、日本の衰退ぶりは大分前から肌で感じていたけれど、数字ではっきり把握してはいなかった。

この潮田氏(毎日新聞論説委員長)によると、1989年末には世界の企業の時価総額上位20社のうち、14社が日本企業だったのに、2007年末はゼロだという。そこまで!トヨタも入ってない?!とぞっとした。

昨年末、8社と最多だったのは中国企業で、世界における日本の存在感はどんどん薄れており、アジアの主役の座を中国に明け渡して「辺境国家」への道を歩んでいる、と氏は言っている。

21世紀の日本に必要なのは「大人の分別」だとか。今の日本にそれを獲得する力があるのだろうか?

昭和の大横綱双葉山関(時津風定次氏)は『横綱の品格』(ベースボール・マガジン社新書・760円)の中で「追い越そう」とする努力は、かならずしもそんなにむずかしくはないのですが、逆に「追い越されまい」とする努力は容易ならぬもので(略)はるかにむずかしいのですと言われているとか。

「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」なんて浮かれている間に日本は、、、(涙)。

『プレミアム戦略』 遠藤功著 東洋経済新報社・1800円

「日本発のプレミアムの挑戦者たち」の苦闘の過程を、たくさんの海外ブランドの名声確立の過程と比較しつつ紹介するもの。

安くてよいものを、というのが戦後日本の大量消費のコンセプトだった日本が、どこまで付加価値を高める方向へ転換して行けるのか、、。でも、多分、道はそこにしか無い、、、。

こういうの読んだら道が見えて少し明るい気分になれるかな?頑張れ、日本!

by bs2005 | 2008-08-03 23:10 | 読みたい・観たい・★★たい  

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