別の角度からの竹島問題
2008年 07月 17日
付け焼刃でやっと下記のものを読んでみただけである。
竹島問題
All About 竹島問題の基礎知識
これがどう解決できるのか見当もつかない。お互いの主張がこんなに真っ向からぶつかっている以上、早期に解決できるとはとても思えない。ドイツとフランスが共同の歴史教科書を作ったような、地味だけど堅実な取り組みで、虚心の対話を気長にして行くことが先ず必要だろうという事位しか思いつかない。こちらが強く主張すれば直ちにこちらのものになるという状況にない事だけは、門外漢の私にも明らかに見える。
私がここで問題にしたいのは、だから、領土問題としてではない。問題は今、何故この時期に?という事だ。拉致問題は北朝鮮とアメリカのペースで進み、今や遠くに押しのけられようとしているこの時期に、何故こんな微妙な問題をという事だ。
教科書の記述は日本のものと主張するものではないという。それでも、相手の反応からしたら、細心の配慮が足りなかったのは確かのようだ。そういうアジアの国への細心の配慮は無く、今だに、アメリカにお願いし、ブッシュの「拉致問題は忘れない」などという言葉にすがりつこうとしている政府当局。「許すことは出来ても忘れることは出来ない」という言葉がある位で、簡単に忘れる方が難しい問題で「忘れない」などという言葉には何の力もないのに、、。
そもそも最初から間違ったアプローチであるとは散々言ってきていることだけど、こうなってしまった今、唯一可能な道は、同じ拉致問題を抱えていて、北朝鮮の核の脅威を一番真剣に感じているだろう韓国との連携位しかないのではないだろうか?
どこまで有効な力を持てるかは大いに疑問だけど、それが唯一の望みを繋げることのように思う。それなのに、韓国を敵に回してどうするのだろう?今、竹島問題の解決を急いでもどうにもならないと分かりきっているのに、、。
虎の威を借りる外交戦術ばかりに気を取られ、威を借りている内に自分も虎になったような錯覚を持ち、きちんと地道な戦術をちっとも考えてこなかったから、こんな不注意な竹島問題の持ち出し方をしているとしか思えない。外交=アメリカがどう考えるか、しか考えてこなかったのではとさえ思えてしまう。
よその国に簡単に国民を拉致され、何年も気づかず、分かってからでも、主体的に自分の足で立った戦術をちっとも生み出してきていない日本政府。こんな政府しか持っていない国に生まれたばっかりに拉致され帰国も叶わぬ人々とそのご家族、気の毒でたまらない。
関連過去記事:
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by bs2005 | 2008-07-17 08:46 | 異論・曲論