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「悪追いしない!」

沢山の方がご覧になったと思いますがが、タイトルは、スタジオ・パークに出てこられた芸歴70年を迎えるという73歳の中村メイコさんの言葉です。続けて、彼女はこんな風に言ってられました。



変に物事を追いかけない。あれが出来なかった~。今やってみようかな、とか思わない。嫌だわってことがあったら、何で嫌なんだろうと追求していくと、もっと嫌なことまで見えてきちゃうでしょ。例えば、この人ちょっと嫌な人と思ったら、違う人を見るの。もっと嫌な人かもしれない。(会場:爆)

悪追いせず、とりあえず目先を変えてみようということのようでしたが、還暦が射程距離に入ってしまった私、今までの人生を振り返ると、ああしておけば良かった、こうすれば良かったと思うことばかり。つい、それを挽回しようと思ったり、埋め合わせしようとジタバタする傾向も確かにありました。

勿論、今からでも、やりたいことはどんどんやれば良いと思いますが、それを過去への後悔や執着とか埋め合わせのような形でするのは、過ぎてしまったことの悪追いなんだと気づかされました。何かを追うにしても、心を弾ませる良い追い方にしたいなとも思いました。聞いていて、ちょっと心が軽くなった感じがしました。

彼女はこんなことも言ってました。「もの忘れこそ良い運動量」と。もの忘れの度に階段を上ったり降りたり、のようなことも年を取ったと落ち込むようなことではなく、お蔭で良い運動が出来ていると思うべし、、と。

40代後半のファンの人に50を迎える心構えのようなものを訊かれたときは、「50歳は一番大変かも知れない。でも、そこを過ぎたら、60代は面白いし、70になったらもう楽なもんです。」と楽しげな回答。

交流の深かったもう亡くなってしまった友人達の思い出をひとしきり語ったあとで、「どうして皆、死んじゃうんだろ~。イヤ~ダ、私ばっかりお化けみたい。」

どの発言にもユーモアと温かさ、そして生き生きと上手に年を重ねてきた人の洒脱な軽やかさがあり、60代、70代を生きていく知恵と勇気をもらったように感じました。少しでも見習って行きたいです。

by bs2005 | 2008-03-08 04:24 | 忙中閑の果実  

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