一番守りたいもの
2008年 02月 21日
生きることに絶望したこともあるその人は、奥様の愛情深い献身に支えられ、今の自分に出来る仕事を探して病後初めての初月給を受け取るところまでこぎつけ、その時の誇らしそうな姿などを紹介していました。
その人が、「一番守りたいものは何ですか」と問われた時のこと。
私はその前までの睦まじい二人三脚の姿を見ていて、「家内」とか「家族」という言葉を、とっさに思い浮かべたのですが、その男性の口から出た言葉は私の思っていたものとは全然違うものでした。
彼は、即座に「一番守りたいものは誇りです。」と答えたのです。
その私には予想外の言葉に、胸を衝かれました。そして、これから認知症になって全く認識できないところまで行ってしまった人に接する時の為に胸に刻んでおきたい言葉であり、もし私自身がそうなったら、周囲の人に覚えていて欲しい言葉だとも思いました。
その人が一番失いたくなかったものは誇りなのだと、、。
by bs2005 | 2008-02-21 14:22 | 忙中閑の果実