シーレーン問題

国際貢献を持ち出しても給油延長が思うように行かないので、以前から言っていたことだけれども、シーレーンを守ることは日本の国益でもある、それに知らん顔していて良いのかという論点が最近前面に出されて来ている。国際貢献という綺麗事での説得が駄目なら、国益でという感じだ。




現在石油が海上輸送されている以上、シーレーンを守ることは重要なことであり、日本の石油への依存度を考えれば、これは充分説得力がある。最近、民主党やマスコミがびびり始めているのも、これが効を奏しているのかもしれない。

それで今日は非常に未熟な(いつもにも増して未熟な・汗)私見を述べておきたい。それはシーレーンの確保の問題は、それはそれとして別に厳密に検討されるべきで、現在のアメリカ主導のテロ対策と一緒くたに論じられるべきではないということだ。

米国と与党は、海賊もテロであり、国際テロリストの資金源にもなっているからという。それはある程度は真実であるかもしれない。しかし、海賊問題は9・11の前からあった問題だ。そのまま、同じ次元で論じるべきではないように思う。

基本的に、テロの本質的解決は貧困・格差の解決によるべきであると思っているが、当面の過激な暴力集団と化したテロリストへの対処への問題は、国際警察によるべきだと思っている。軍事力ではなく警察力による守りによって対処されるべき問題だと思っている。

日本が日本の領海を守るような活動に類した行動を海上自衛隊、海上保安庁が日本の領海で行っているような活動をシーレーンの領域で、国際警察行動の一環として日本が直接担う必要はあるかもしれない。少なくてもそれを検討するべき段階に来ているかもしれない。

我ながらちょっと危うい領域に入り込んでいる気がするし、迷いは大いにあるのだけれど、輸送船を海賊行為から守ることは、大きな自衛の枠の中で考えるべきことかもしれない。海賊の襲撃に対しての実力行使は仕方のないことかもしれない。日本が直接関与するべきことかもしれない。それを口実としたアメリカの戦略に組み込まれない為にも、考えていかなければならない問題のように思う。

注意深くやらないと海外派兵の拡大解釈につけ込まれる隙を与えてしまいそうではあるが、海外派兵の恒久法制定まで目論まれている現在、どこで線を引くかということは明確にしておく必要があるようにも思う。

現在のような、給油したらそこから先はどこでどう使われるのか分からない、アフガンやイラクでの空爆に使われ、市民が巻き込まれる被害を受けているかも分からない、テロ対策としても意味のない戦争行為に使われているかもしれない状況に、そのまま乗っている給油よりは、自衛の為だけに自衛隊は存在するという立場にあっているように思う。

あまりにお粗末な私見だけど(汗、汗、汗)、アメリカの対テロ政策と地続きになってしまうような、アメリカのテロ政策に巻き込まれた形とは峻別して考えて行く必要がある。日本が、しっかり自分達でコントロールできる形でのシーレーン確保の道が考えられるべきで、それを口実とした与党の提出する対テロ法案を安易に鵜呑みにすること、与党主導の海外派兵恒久法への道を開くことだけは避けたい。

それにしても、民主党も、いいかげんに国連決議の有無などという形式論議を止めて、本質的にテロをどう解決して行くかという長期的展望と同時に、現実的な今の問題をどうするのかという現実に根ざした論議を進めて欲しいものだ。自民党と一緒になって、軍事行動を含めた海外派兵、憲法改正のあちら主導の土俵に引きずり込まれそうな姿に危うさを感じる。
[PR]

by bs2005 | 2007-11-10 01:20 | 異論・曲論  

<< したたか外交の一提案 読売新聞にジャーナリズムを担う... >>