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「苦しいとき、どうやって乗り越えてきたの?」

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(この後ろにぼやっと写っているジャスミンの後ろが例の転落事故現場です。頭を打ち付けた庭石も下の方にぼうっと写っていますね。(笑)夢遊状態でこの前を駆け抜けたわけです。ジャスミンとこの薔薇たちが唯一の目撃者。ー汗)



こちらでは昨日、島田洋七さんの課外授業をやっていました。内容が昨日アップした記事とぴったり重なるものだったので、興奮気味に見ました。彼の授業は、まさに老人から話を聞くことのパワフルさを的確に伝えていました。

彼の『佐賀のがばいばあちゃん』は友人に勧められて読んだことがあります。素晴らしい内容で、涙ぼろぼろになって読みました。その彼がNPOのアメリカ人が言っていたことを、ごく自然に効果的に実現していることに快哉を叫びたい気がしました。

祖父母の世代に戦争の話、あるいは戦後の話をしてくれと大上段に構えても、なかなか本音の話は聞けないものかもしれませんね。それを洋七さんは、おじいちゃん、おばあちゃんに「苦しいとき、どうやって乗り越えてきましたか」と訊いて来いと言いました。そしてその質問に答えた話はごく自然に多くの場合、戦中、戦後の話になり、期せずして平和教育にもなりました。

こう訊いてきた子供のお母さんを身ごもっている頃に、ご主人を失い乳飲み子を抱えたままで、やれることは何でもやって人を頼らず生きてきたおばあちゃん。鹿児島からの船で出征して、その船が爆撃され亡くなったご主人が最後に書いた手紙に、子供たちに「つよいつよいにっぽんのこどもになりなさい。さようなら。」と書いてあったと伝えるおばあちゃん。60年経った今でも飛行機からの掃銃射の攻撃の中、足が動かなくなった恐怖に怯える夢を見ると語るおばあちゃん。

いろいろの話がありましたが、ごく自然に人生の知恵が伝えられていました。
「おちこんでいても何もならない。」「何でもやればできる。できないことはない。」「どんなときもくじけず、くよくよせず、良い方に考える」「苦労したり辛かったりしたことは忘れた方がいい」「どんなことがあっても人間は生きていかなきゃいけない。強い気持ちを持たなければいけない」等々。皆、目新しいものではありませんが、目の前でその人生を背負った人が、その肉声で語る言葉には子供の心に素直に伝わるものがあるように見えました。

自分の父母がどれだけの思いと苦労で守られてきたのか、それを知ることは、そこから生まれた自分の命の大事さ、人生の大事さを教えられる経験でもあったように思います。又、おじいさん、おばあさんから話を聞く姿から、生の人間同士が向き合い、生の言葉で伝えるものの大きさというものも強く感じました。

私も孫に「こうやって生きてきたのよ」と胸を張れる生き方がしたいものです。これから修行、修行!

by bs2005 | 2007-06-17 03:36 | 忙中閑の果実  

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