日本の大腸検査で思うこと

noodleさん響さんのコメントを読んで驚いた。日本ではあの検査が麻酔無しで行われているのだという。残酷物語のような話だ。アメリカでもイギリスでも麻酔をかけてやる。日本で大腸検査を嫌がる人の気持ちはよく分る。義妹があんなに痛がっていたのも今になってやっと納得。可哀想~。



大腸癌は奥様がそれに罹ったkathyさんによると、進行が早い癌だそうだ。早期発見は決定的に大事なタイプの癌のようだ。

アメリカのお医者さんの説明によると、腸の中に腫瘍(良性)が出来て、それが悪性の癌になるまでは非常にゆっくりとした過程で普通5年掛かる。最初から悪性のものが出来るということは基本的にない。初めはごく小さい良性の腫瘍が出来る。良性でも5年経つと、ほぼ確実に悪性に転化する。癌になるまではゆっくりだが、癌になってからは進行が早いということだろうか。

良性の段階で処理すれば、次のが出来ても5年以内の処理で間に合うわけだ。小さければ内視鏡検査の過程で切除できるから、早く見つけるに越したことはないのだが、そういう訳で5年に一度すればよい訳だ。10年もしなくて良いというのは謎だけど(笑)、多分、腸の粘膜が非常に(異常に?)丈夫という判断かなと思う。

胃がんの検査などと違って、その時大丈夫だったのにたった数ヵ月後に癌が出来ていたということがない。そういう意味で一度やっておくと5年安心できる安心度の大きいお得な検査でもある。ただ単に癌の有無を調べるだけでなく、同時に予防出来るわけだ。直前の下剤ではすごく大変な思いをしたけど、やはり有効な検査であるという気持ちには変わりない。

大腸検査は既に二度もした私だけど、胃カメラはもう20年以上やっていない。(落ち着いて考えてみたら、バリウム飲んだだけで胃カメラはやったこともないのでした。)医者にも勧められないので、受けていない。指示が出たら、拒否はしないつもりだけど、幸い、そういう指示が出たことがない。

日本では少し前まで胃がんが最も多く、アメリカでは大腸癌が多かった。しかし、最近は大腸癌が激増して、今は女性の癌の第一位だという。事前に食い止めることが非常に大事になる。

それなのに、麻酔をしないというのはどういうことだろうか?麻酔の副作用があっても、これによって得られるものの大きさに比べたら、比べ物にならない。特に既に良性であれ、腫瘍が出来ている人は今切除しなければ5年以内には確実に悪性になる。大きい違いだ。

アメリカは確かに麻酔を濫用する傾向がある。出産にまで麻酔というのは、私は賛成できない。出産の瞬間を知らずに迎えるなんて賛成できない。どんな苦痛であれ、起きて迎えることの意味は大きいように思う。でもお産なら、麻酔無しだからや~めた!という人は少ないだろう。

大腸検査はどうだろう?麻酔をかけると聞いてもあまり気が進む検査ではない。検査の内容から言っても、麻酔無しでやるのは心身への負担が大きい。逃げてしまう気持ちは分りすぎるくらい分る。出来るだけ多くの人が受けるべき検査がそんなことで避けられては失うものが大きすぎる。

私は麻酔が切れた直後から何の痛みも感じなかったけれど、義妹は翌日も痛がっていた。麻酔なしで受けているときに不要な力が掛かって、傷ついたのではないだろうか。そう考えると麻酔をしないのは危険でもある。危険度が非常に少ない検査であっても、体内に異物を入れる以上、下手に動けば命取りになる。麻酔は苦痛の緩和だけでなく、安全の為にも必要に思えるのに、麻酔なしで患者にこの検査を強いる日本の医者の神経が分らない。

この検査の麻酔は15分位のものだ。簡単に目が覚める。ふらつくけど直後に歩ける。多少の副作用があっても、そんなに大騒ぎするほどの深刻なものとは思えない。頻度から言っても5年(人によっては10年!)にたった一度のことだ。noodleさんの言われる通り、私も日本の悪しき精神主義を感じる。

逆に、痛み止めは簡単に出す。アメリカでは余程のことがないと出さない。歯痛に耐えられずに、痛み止めの薬を懇願したのにどうしても出してもらえず、怒り心頭に達してその医者を銃で撃ってしまった人さえ居る位、痛み止めに関しては厳しい。痛み止めの方が、中毒とか、色々な意味で長期的深刻な影響があるからだ。

必要な麻酔に厳しいくせに、痛み止めは簡単にじゃんじゃん出す日本。どう考えてもおかしい。患者の身に本当に立ったら、大腸検査は麻酔をかけて行うべきだと思う。患者も麻酔技術を確認の上、要求するべきだ。医者の言いなりになっていてはいけないのだと思う。
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by bs2005 | 2006-12-15 01:38 | 異論・曲論  

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