被爆から61年

被爆から61年も経っているけれど、核を巡る状況はますます悪くなっている。核兵器廃絶の日本人の願いは世界で共有されていない。勿論、同じように思っている人々も世界には居るけれど、世界全体の中では圧倒的に少数だ。

本気で核を廃絶しようとしている国も、本当に核の恐ろしさを理解している国民も日本以外には居ない。日本だってどんどん理解していない層が増えている。



誤解を恐れず言えば、61年経っても、この状況には殆ど有効な手を打てて来なかったということをここらへんで、しっかり受け止める必要があるのではないだろうか。原爆慰霊祭は慰霊の為には必要なことだけど、核廃絶には殆ど力になっていないという認識が必要なのではないだろうか。今までの反核運動も世界を変える有効な力を獲得しえていない。

人の痛みは分らないものだ。自分が経験しない限りは。痛みや辛さをいくら訴えても力にはならない。韓国の人が実際にデータとして、またシュミレーション等々を駆使して核の恐ろしさを訴える研究を進めているというような話を聞いた。詳しいことは知らないのだが、あるべき方向を示唆しているように思う。

情に訴える方法はあまり成果が上がらないのは過去の61年が示している。アメリカ人を例に取れば、核は普通の爆弾よりちょっと被害が大きい程度にしか認識していない。原爆を落とさなければあの戦争は終わらなかったという思い込みは根強い。

非戦闘員の市民を殺すことは、そもそも戦争の国際法から違反することだという。レバノン、イスラエル等での市民への攻撃、そういうことから抗議していかないと多分始まらないだろうし、科学的に核というものがどんなものであるか冷静に伝えて行くことが、すごく必要なのではないか。

よその国民は核の基礎知識を持っていないのだ。日本人が思うよりはるかにお粗末な認識しかない。そこでいくら情に訴えても聴く耳はない。そもそも前提を共有していない。

そういうことに対する冷徹な認識が必要な時期であるように思う。核を持つことまでは認めても、それを絶対に使用させない方に重点を置いた方が現実的であるかもしれない。今必要なのは廃絶という理想論で相手に迫ることではなく、あくまでも科学的、現実的アプローチなのではないだろうか。

次に核爆弾を使用するのは、多分アメリカかテロ組織だろう。どちらも本当にその怖さを理解していないことが、とてつもなく怖い。
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by bs2005 | 2006-08-09 15:16 | TON同盟  

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