Let’s roll!
2005年 08月 10日
日本でこの話がされたのか、もう覚えていない。それでご存知の方がどれくらい居られるか分からないのだが、私はこの言葉を見聞きすると、いつも胸が詰まる。この言葉が最も輝いたのは、あの9-11の時である。
あのテロの時、墜落した飛行機の中で一機だけ、地上の攻撃には終わらなかったのがある。乗っていた乗客が、家族との携帯電話で犯人達の目論見を事前に知り、自分達の命を捨てて犯人達と闘って、地上への攻撃を止めたからである。
この言葉は、犯人達の行動を実力で阻止しようと話し合った乗客達が、いよいよ行動に取り掛かるときに、その一人が有志の仲間に呼びかけた言葉である。
携帯電話で最後の会話をした奥さんは、その呼びかけた声を聞いて、主人の声に間違いないだろうと言った。子供をとても可愛がっていて、子供たちとフットボールに興じたり、子供に号令を掛ける時に、よくそう言っていたのだという。いつも前向きで明るい優しい人だった、あまりにも彼らしい最期の言葉だと涙声で語った。
愛する家族に生きて再び会う事はもうあり得ない。その覚悟でその犠牲的行為に挑むときに言ったという、アメリカ人らしいその言葉。アメリカは善魔としての問題をたくさん抱えていると思うけれど、こう呼びかけて向かっていったその人の心に、生き生きと息づいていたアメリカン・スピリッツを愛さずにはいられない。
by bs2005 | 2005-08-10 12:30 | こんな英語表現