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日本人のキツイ英語表現

今までに何度か、日本人は「アメリカ人はストレートに率直にものを言う」という神話を信じ込み、英語で表現するときに、アメリカ人を不快にさせるストレート過ぎる言い方をしていることが多々あることを書いてきたけれど、具体性に欠けていたと思う。

先日、帰国の際、成田からのリムジン・バスに乗って、英語のアナウンスで「え?」と思う表現があったので、そのことを書いてみたい。

具体的に正確には覚えていないのだけど、大体こんな風な感じだったと思う。バスの中では携帯電話を慎むようにということを伝える為のものだ。

Portable phones are not allowed on the bus, as they annoy your neighbors.
(携帯電話の使用は許されていません。周りの迷惑になるからです。)

とても日本的な感覚がそのまま表れた英語表現だと思う。先ず第一に not allowed という表現。許されていない、禁止されているということをそのまま英語にしたのだと思うけれど、外国人にとっては、すごく強制的な、お上からのお達しのように感じて圧迫感のある居丈高な表現だと思う。子供扱いされているような感じもして、むっとする人もいるかもしれない。

また、日本人は周りの迷惑を常に念頭に考える国民だから、周りの人に不快感を与えるという注意をしたのだと思うけれど、わざわざ言うのは、これも相手を子供扱いしているか、そこまで説明しなければならない程、礼儀を知らない人と決め付けているような印象を与える。そこまで言うことはないだろうという感じは否めない。

では具体的に英語らしい表現を使うとどうなるか?多分、こんな感じだろう。

As a courtesy to other passengers please refrain from using your mobile phones.
As a courtesy to other passengers may we suggest you not use your mobile phones.

「他の乗客にご配慮頂き、携帯電話の使用を控えて頂けますでしょうか」と上記よりは大分ソフトに控えめに遠慮して感じられる。この微妙な違いはあまり分かって頂けないのかもしれないが、先の表現も日本語にしてみたら、そのストレートさ、きつさが分かってもらえるのではないか。日本語でこんなことを相手に言わないと思う。英語でも言うべきではない。

日本語に直訳しても失礼さは分かるような言い方を、日本人は往々にして英語でやってしまっていることの例になっただろうか。

by bs2005 | 2011-07-01 09:33 | こんな英語表現  

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