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『懲りない奴ら』

安部譲二さんの小説に『塀の中の懲りない奴ら』という小説があったけれど、東電のことかな?と思ってしまう。

今日のニュースで余震、津波が来ても大丈夫なように、非常電源を高台に移す工事を明日までにすると言っていた。

え?!今頃、そんなこと言っているの?あの地震の後に、同じ位の大きさの余震、津波があり得ると地震の専門家は繰り返しテレビで言っていた。私はそれが一番心配だった。この状態で大きい津波が来たらどうなるのか?今の無防備な状態の原発では水に浸かる程度の津波でも大変なことになる。心配でたまらない。

それが彼らは一ヶ月もそのことは、ほったらかしで心配さえしていなかったみたいだ。この間の大きな余震でやっと腰を上げたということらしい。そもそも今回のトラブルはそれで起きたというのに、、。一度あったら二度無いとでも思っていたのだろうか。

まさか可能性を忘れていたわけではないだろうけど、とりあえず他のことを先にと思っていたのか。でも、その間に津波が来たらどうするのか?自然はこちらの都合には合わせてくれない。3月11日の津波は、それを嫌というほど思い知らされたのではなかったのか。

今までも、発表を聞いて、「え?!まだやってなかったの?!今頃?」と思うことは幾らもあったけれど、こんな基本的なことまで対策を採っていなかったなんて、本当に「懲りない奴ら」である。これが放射能でなければ笑って済ますけど、笑い事でないから情け無い。

今日は今まで東電に通産省から天下りしていたことが明るみに出て、今後はするべきではないと言っていたけど、初めから当たり前の話。当たり前のことが余りにも簡単に無視されてきた。

想定できた筈という記事があった。想定がそもそも甘すぎるという指摘は遅すぎる位だ。大体、インドネシアの津波があった後でも、5.7メートルの高さの想定で大丈夫かと心配にならなかったのか?マグニチュード9.0の地震は日本の周りでは起きないと思っていたという。五重の原子炉なら大丈夫と思っていたという。何を根拠に?!今まで無かったことが何の根拠になるのだろう。

想像能力も反省能力もないから、いつまでも後手後手、やって当たり前のことが疎かにされる。マスコミも今頃?!と批判もせず、前進なんて言っている。全く、彼らの「懲りない度」は、私の想定を遙かに超えている。私は今日も、「想定外でしたよ、ここまで阿呆でお粗末とは、、、」と彼らに聞こえない嫌味を呟く。

by bs2005 | 2011-04-14 06:40  

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